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バカリズムの朝ドラはどんな話?書いてきたドラマを全部並べて調べてみた

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バカリズムが書いてきたドラマを並べた記事のアイキャッチ ドラマ
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次の次の朝ドラの脚本を、バカリズムさんが書きます。この一行だけを見て「え、あのお笑いの人?」と手が止まった人は少なくありません。実際にYahoo!知恵袋には、2026年7月26日(日)付で「バカリズムさんが次の次の朝ドラの脚本家らしいですが、バカリズムさんは脚本家になったんですか?本業なわけじゃないでしょうが」という質問が投稿されています。疑問の出発点は、あらすじではなく「この人はそもそも何を書いてきた人なのか」のほうにあります。 そこでこの記事では、バカリズムさんが脚本を手がけたドラマを公式サイトで1本ずつ確かめて年代順に並べ、朝ドラでどんな話が始まるのかを調べました。作品名は『巡(まわ)るスワン』ですが、この名前はまだほとんど知られていないので、先に「書いてきた人」の側から入ります。
「次の朝ドラ」と「次の次の朝ドラ」は別の作品です。2026年度後期の第115作が『ブラッサム』(2026年9月28日・月曜放送開始)、2027年度前期の第116作が『巡るスワン』。バカリズムさんが脚本を書くのは『巡るスワン』のほうで、2027年春の放送予定です。

バカリズムの朝ドラはどんな話なのかを公式の発表だけで確かめた

NHKは2025年11月21日(金)午前11時30分に、公式サイトで「2027年度前期 連続テレビ小説『巡(まわ)るスワン』制作のお知らせ」を公開しました。同じ日にNHK放送センターで制作発表・主演会見が開かれ、主演の森田望智さん、脚本のバカリズムさん、制作統括の桑野智宏さんが出席しています。 舞台は長野県佐和市という架空の町で、諏訪市など諏訪湖周辺をイメージしてつくられています。主人公の小松美咲は刑事に憧れて警察官になったものの、配属先は長野県警佐和署の生活安全課。扱う範囲は広いのに新聞もテレビも取り上げない地味な仕事です。そこから「何も起こらない日常を守る」という道を見つけていくヒューマンコメディーだと説明されています。 プロデューサーは舩田遼介さん、演出は吉田照幸さんほか。撮影は2026年9月2日(水)に長野県・諏訪地域でクランクインし、9月14日(月)に諏訪市湖畔公園で取材会が開かれました。ロケ地や佐和市のモデルは巡るスワンのロケ地は諏訪のどこ?佐和市のモデルとクランクインの撮影場所を調べてみたにまとめています。 なお『巡るスワン』の番組ホームページは2026年9月25日(金)の時点でまだ開設されていません。公式に読めるのは、この「制作のお知らせ」とNHKドラマのSNS発信だけです。
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バカリズムが脚本を書いてきたドラマを年代順に並べてみた

ここが本題です。放送局の公式サイトで脚本がバカリズムさんだと確認できたものだけを年代順に並べました。まとめサイトからは取っていません。
作品放送主演どんな話か
架空OL日記2017年/読売テレビバカリズム原作・脚本・主演を1人で担当。架空のOLの日記という形式
住住2017年・2020年・2021年/日本テレビバカリズム・若林正恭連作シットコム。2017年はオークラ・安部裕之との共同脚本
生田家の朝2018年12月/日本テレビバカリズム開局65年の企画。ある家族の朝だけを描く
殺意の道程2020年11月〜12月/WOWOWプライムバカリズム・井浦新復讐を決めた2人の「関係ない過程」を描くサスペンスコメディー
ブラッシュアップライフ2023年1月期/日本テレビ 日曜ドラマ安藤サクラ人生をやり直す全10話。最終話は2023年3月12日(日)
ケンシロウによろしく2023年/DMM TV、2024年/テレビ東京松田龍平原作マンガの実写化。脚本のみを担当
ホットスポット2025年1月期/日本テレビ 日曜ドラマ市川実日子宇宙人が町にいる全10話。最終話は2025年3月16日(日)
ノンレムの窓第8弾が2025年12月/日本テレビ回ごとに交代SFショートショート。公式に「2026年12月に新作放送決定」
並べてみて手が止まったのは、脚本だけを担当した作品のほうが少ないという点でした。『架空OL日記』は原作・脚本・主演、『生田家の朝』も脚本と主演、『殺意の道程』はW主演です。「書くだけ」に回ったのは『ブラッシュアップライフ』『ケンシロウによろしく』『ホットスポット』で、それが全部2023年以降に集まっています。知恵袋の質問者の感覚は、10年前なら正確で、今は少しズレています。 もうひとつ。連続ドラマの全話数はどれも10話前後で、半年ぶんを書いた経験はここにありません。朝ドラは15分×週5回を半年です。この差は大きく、本人も会見で認めています。
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お笑い芸人が朝ドラの脚本を書いた前例を探したけれど見つからなかった

では「芸人が朝ドラの脚本」はどれくらい珍しいのか。過去の連続テレビ小説で現役のお笑い芸人が脚本を担当した例は、公式に確認できませんでした。NHKが「史上初」と明記した文言も見つけられていません。ここは「確認できた範囲では前例なし」にとどめます。 近いのは宮藤官九郎さんです。2013年の『あまちゃん』を書き、2028年度前期も担当すると発表されています。ただ宮藤さんは劇作家・脚本家であって、肩書きはお笑い芸人ではありません。「芸人」の肩書きのまま朝ドラの脚本に入るのは、調べた限りバカリズムさんが最初です。 この珍しさを、本人が会見で言葉にしています。
「なかなかこんなチャンスないですし、僕にオファーが来ること、芸人が朝ドラの脚本を書くという現象が面白いと思い、せっかくだからやらせていただきたいなと思いました」(2025年11月21日・制作発表会見)
自分で「現象」と呼んでいるあたりが、いちばん分かりやすい答えかもしれません。なおオファーの時期は、映画ナタリーが「2024年夏前」、シネマトゥデイが「昨春」と伝えていて月までは一致しません。確実なのは2024年中に話が動いていたところまでです。
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テーマもメッセージもない15分と言ったのは誰なのかを確かめたら制作統括だった

2026年9月の取材会のあと、「テーマもメッセージもない15分」という言葉が見出しになって広がりました。ここが調べていていちばん引っかかった箇所です。この発言をしたのはバカリズムさんではなく、制作統括の桑野智宏さんです。9月14日(月)の取材会に出席したのは森田望智さんと桑野さんで、バカリズムさんは同席していません。見出しに名前が並ぶので取り違えやすいところです。 桑野さんの言葉はこうです。「テーマがないことをやってみたいと思ってスタートしているんですよね。朝の楽しいひとときになったらいいなという思いだけで始めていて、現代に訴えたいことも、メッセージ性も、正直ありません」。制作統括がメッセージ性の不在を公言するのは、朝ドラの宣伝としてはかなり思い切った物言いです。 ここで前の章の表をもう一度見ると、この宣言がどこから来ているのかが見えてきます。『ブラッシュアップライフ』はタイムリープ、『ホットスポット』は宇宙人、『ノンレムの窓』は夢と現実の境目と、設定はどれも飛んでいます。ところが画面で実際に起きているのは、保育園児の会話であり、職場の雑談であり、トイレットペーパーを誰が替えるかの攻防です。突飛な設定は入口で、中身は徹底して日常。桑野さんも会見で「タイムリープや宇宙人とかSF的なところに目が行きがちですけど、その中にある日常を面白く描いていて、ああいうタッチが朝ドラという枠とマッチングがいい」と起用理由を説明していました。 そして『巡るスワン』では、その入口の設定すら外しています。桑野さんは取材会で「今のところは宇宙人も出てきませんし、タイムリープもしません」と付け加えました。バカリズムさん自身も「10話とかだったらそれなりに突飛な発想やファンタジーな設定でやれるんですけど、半年持たせることがしっくり来なくて」と話し、最終的に「日常を描こう」に着地したと説明しています。設定で半年は持たないという判断が先にあって、そこから生活安全課が選ばれたという順番です。 その理由づけも素直につながります。本人いわく「警察署の中で唯一、事件を未然に防ぐ部署で、ドラマになるような事件が起こらないことが成果なので、なかなかドラマにされたことがないことに魅力を感じた」から。事件が起きないことが成果になる部署を主人公の職場に選ぶのは、これまでの作品で「何も起きていない時間」を面白がってきた人の選び方そのものです。実際、初日に撮ったのは第2週の、相談ごとで住民の家にお邪魔するシーン。取材会の日は第6週で放送予定の、幼なじみ3人が足湯に並んでしゃべるだけのシーンでした。 ただ「テーマがない」は「ゆるい」ではないようです。会見でいちばん強く語っていたのは締め切りの話で、「演者側として、本が届かないことによって、だいぶ困らされることがありました」と話しています。演者としての経験が、脚本家としての自分への釘になっているという構図です。
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制作統括がバカリズム脚本の朝ドラを作りたいと思ったきっかけはブラッシュアップライフだった

なぜバカリズムさんだったのか。これはNHKが出した桑野智宏さんのテキストコメントに、そのまま書かれていました。
「あー、おもしろかった」「来週が楽しみだね」——とあるドラマを見たあと、家族の口から出てきた言葉だった。そのあと家事や宿題に向かう姿が、見る前より元気に見えた。そのドラマが、バカリズム脚本の『ブラッシュアップライフ』だった。いつか連続テレビ小説を作るときには朝からそんな言葉が出てくるドラマにしたい、と思い続けてきた——という趣旨のコメントです。
つまり起点は視聴率でも話題性でもなく、制作統括の家庭で出た一言でした。『ブラッシュアップライフ』の最終話は2023年3月12日(日)で、そこから制作発表の2025年11月21日(金)まで2年8か月。その間にオファーが動き、設定が何十個も生まれては消え、2026年9月2日(水)の撮影開始にたどり着いた計算です。 主演の森田望智さんは『おかえりモネ』『虎に翼』にも出ていて、朝ドラ出演は初めてではありません。今回はオーディションではなくオファーで決まりました。経歴は別記事にまとめています。
きっかけになったブラッシュアップライフはBlu-rayで見返せます。
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これから発表されるのはキャストと主題歌と放送開始日

2026年9月25日(金)の時点で、まだ公表されていないものはこちらです。
  • 放送開始日=「2027年春」までしか出ていません
  • 主題歌=歌手も曲名も未発表です
  • 全何週・全何回=未発表です
  • 番組ホームページ=未開設です
出演者は2026年7月から8月にかけて、姉役や幼なじみ役、佐和署のメンバーが順次発表されました。主題歌は別記事で予想を立てています。 いま言えるのは、『巡るスワン』は事件が起きないことを成果とする部署の話で、宇宙人もタイムリープも出さず、テーマもメッセージも置かないと制作統括が公言している朝ドラだ、ということです。半年ぶんを書くのが初めての脚本家が、いちばん飛び道具を使わない設定を選びました。 ひとつ前の『ブラッサム』は2026年9月28日(月)に始まります。放送カレンダーと最終回の日はブラッサムは全何週?朝ドラの放送カレンダーと最終回の日を過去12作から調べてみたにまとめました。キャストや主題歌、放送開始日が発表され次第、この記事にも追記します。

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