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さよならノワール9話を放送前に考察!鴨居の妹と五十畑教授の過去を並べてみた

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さよならノワール9話の考察。鴨居の妹の事件と五十畑教授の過去 ドラマ
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この記事は第9話の放送前に書いた予想です。放送が終わったので、ページのいちばん下に答え合わせを追記しました(予想5つのうち3つ当たり・2つ外れ)。あわせて、本文で保留にしていた最終回の放送日も、番組表が公開されたので書き直しています。
フジテレビ火曜9時ドラマ『さよならノワール』の第9話は、2026年9月1日(火)よる9時から9時54分、フジテレビ系で放送されます。サブタイトルは「誘拐事件発生!20年前の被害者遺族を支援せよ」です。 先に答えを書きます。わたしの予想は、五十畑修教授(岡部たかし)が20年前、鴨居卓海(岡山天音)の妹を死なせた少年の側に立っていた、というものです。根拠は第6話にありました。鴨居はあのとき五十畑に「加害者家族の支援に力を入れていたのに、なぜ被害者支援に変えたのか」と問いかけて、そのまま足早に教授室を出ていっているんですね。
この記事で分かること
  • 第9話で公式が出している情報と、伏せている情報の線引き
  • 鴨居の妹・立花晶子が亡くなった20年前の事件の中身
  • 五十畑教授の「方向転換」と鴨居の過去がつながると読んだ根拠
  • 「長い時間ってどれくらいのことを言うと思う?」というセリフの読み方
  • 第8話の予想の答え合わせ(当たり4つ・外れ1つ)
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さよならノワール第9話で公表されていることと、されていないこと

事実と予想の線を引いておきます。ここに書く事実は、番組公式サイトのストーリー、フジテレビの番組表データ、それと脚本の井上由美子さんご本人のインタビューから取ったものだけです。 新宿中央署の管轄で、9歳の少女・上川陽菜(佐藤恋和)が男に誘拐され、自力で逃げ出して保護されます。犯人は捕まっておらず、西池袋署にも警戒を強めるよう指示が下ります。 どこか様子のおかしい鴨居卓海(岡山天音)は「新宿中央署へ応援に行きたい」と申し出ますが、署長の妹尾和馬(利重剛)はそれを認めません。そして鴨居は白石絵梨子(北香那)に、「長い時間ってどれくらいのことを言うと思う?」と尋ねます。 その最中に、誘拐事件の犯人が特定されたと連絡が入ります。陽菜を誘拐した熊沢学(杉山圭一)は、20年前にも同じような事件を起こしていた——ここから話が20年前へ戻っていきます。
第9話の主な人物演じる人公式に出ている立ち位置
鴨居卓海岡山天音西池袋署の刑事。20年前の事件の被害者遺族だと明かされる
熊沢学杉山圭一誘拐事件の犯人。20年前も同じ手口で事件を起こした
立花晶子伊藤かれん20年前に亡くなった8歳の少女。鴨居の実の妹
上川陽菜佐藤恋和誘拐され、自力で逃げて保護された9歳
五十畑修岡部たかし帝都大学心理学部教授。絵梨子の恩師
妹尾和馬利重剛署長。鴨居の応援申し出を認めない
逆に公表されていないのはこの3つです。①五十畑教授の「過去」の中身 ②鴨居が熊沢に何をするのか ③20年前に鴨居と五十畑が接点を持っていたのかどうか。ここから先は全部わたしの予想になります。
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鴨居の妹・立花晶子が亡くなった20年前の事件を整理しました

公式のストーリーに書かれている20年前の事実を、そのまま並べます。
項目公式に書かれている中身
被害者立花晶子(当時8歳)。鴨居の実の妹
加害者熊沢学(当時18歳)
起きたこと熊沢の自宅に連れ去られ、逃げようとしてベランダから飛び降りて亡くなった
処分少年法により保護処分
報道熊沢は実名報道されず。被害者である鴨居の家族については連日報道された
その後鴨居の両親は事件の影響から相次いで病死
ここを読んだとき、正直に言うと手が止まりました。
名前を出されなかったのは加害者のほうで、連日名前と顔を出されたのは被害者の家族のほうです。そして亡くなったのは妹ひとりではなく、そのあと両親も続いています。
苗字が違うことにも意味があるはずです。妹は立花晶子で、兄は鴨居卓海。両親が亡くなったあとに姓が変わったのか、事件のあとに家族が名前を変えなければならなかったのか。公式はそこを一行も説明していません。説明していないということは、放送で説明する気がある、ということだと読みました。 ここから少し個人的な話をさせてください。うちには9歳と5歳と3歳の子がいるんですけど、第9話で誘拐されて逃げ出した陽菜が9歳で、20年前に亡くなった晶子が8歳なんですよね。数字だけ見ると、上の子とちょうど同じくらいです。学校から帰ってきてランドセルを放り出す、あの背丈の子の話をしているんだなと思ったら、あらすじを読む速度が落ちました。 しかもこのドラマは、そこで終わらせていません。事件のあとに残された家族が、報道でもう一度削られて、親が続けて亡くなっている。ひとつの事件で人が何人分の人生を失うのか、という話にしてある。犯罪被害者支援を題材にしたドラマが、終盤で自分たちの仲間を被害者側に置いたのは、たぶんそこを言うためなんやろうなと思います。 そしてもうひとつ。鴨居が当事者だった頃について、脚本の井上由美子さんはこう言っています。「鴨居が当事者となった頃は、犯罪被害者支援の制度が現在ほど整っていませんでした」。今の支援室がやっていることを、20年前の鴨居は誰からもしてもらえなかったということです。第1話から夏海と絵梨子がやってきたことを、ぜんぶ裏返して見せる回になります。
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五十畑教授が加害者家族の支援をやめた理由を、鴨居はもう知っているのでは

ここがこの記事の本題です。 脚本の井上由美子さんは、第9話について「岡部たかしさん演じる精神科医・五十畑修教授の過去とも絡んでくる、作品のコンセプト的にも重要な回です」と話しています。第9話は鴨居の妹の事件の回なのに、そこに五十畑の過去が絡む、と本人が言っているわけです。 では五十畑の過去とは何か。実はもう、第6話で一度だけ画面に出ています。
話数五十畑と鴨居のあいだで起きたこと
第2話絵梨子に、鴨居からの誘いはデートではないかと指摘する
第5話田村貴子を訪ね、絵梨子が夏海の過去に踏み込みすぎることを心配する
第6話絵梨子と鴨居が相談に訪れる。鴨居が「加害者家族の支援に力を入れていた五十畑が、被害者支援へ方向転換した理由」を問う。鴨居は足早に教授室を去り、その後欠勤が続く
第7話支援室を訪れ、夏海の相談に乗る
第8話絵梨子が鴨居を公開講座に誘う。鴨居は会場に現れるが、五十畑に対してある思いを抱えている
第6話で問い詰めて、そのあと欠勤。第8話でもう一度、自分から会いに行く。2回とも仕掛けているのは鴨居のほうです。五十畑が鴨居に近づいているのではなく、鴨居が五十畑を見にいっています。
わたしの本命は、五十畑が20年前、熊沢学かその家族を支える側にいた、という読みです。 理由は3つあります。 ひとつめ。五十畑はもともと加害者家族の支援を専門にしていた人です。20年前に18歳で保護処分になった少年には、当然その家族がいて、実名報道されなかったぶん誰かが支えていたはずです。心理学の教授で、当時から加害者家族側にいた人物が、その現場にいなかったと考えるほうが不自然です。 ふたつめ。鴨居が問うたのが「方向転換の理由」だったことです。加害者家族の支援そのものを責めたのではなく、やめた理由を聞いている。これは「あなたはあの時こちら側にいなかったのに、今になって被害者支援の顔をするんですか」という問いに読めます。 みっつめ。第8話のラストで、鴨居はわざわざ五十畑の教授室まで行っています。第6話で答えをもらえなかったから、もう一度行ったと考えるのが自然です。そして翌週が、妹の事件の回です。 対抗も置いておきます。五十畑自身が犯罪被害者の遺族だったという筋です。加害者家族の支援をしていた人が、自分の家族を犯罪で失って被害者支援に転じた——これなら方向転換の理由としては一本道で、鴨居が言葉に詰まる理由にもなります。ただこの説だと、鴨居が第6話であんなに刺すような聞き方をした説明がつきません。だからわたしは本命を先の読みに置いています。

「長い時間ってどれくらいのことを言うと思う?」が引っかかりました

公式のストーリーに、鴨居のセリフがひとつだけ抜き出して書かれています。誘拐事件の一報が入ったあと、鴨居が絵梨子にこう尋ねる場面です。
「長い時間ってどれくらいのことを言うと思う?」
あらすじの中でセリフがそのまま引用されているのは、この一文だけです。公式が意図的に置いたと考えていいと思います。何を数えている問いなのか、3つに分けて考えてみました。
読み方中身わたしの見立て
① 20年妹が亡くなってから経った時間ありうるが、それなら「20年」と言えばいい
② 保護処分の期間加害者が社会に戻るまでにかかった時間本命。「あれで長いと言えるのか」という問い
③ 誘拐された子が閉じ込められていた時間陽菜が逃げ出すまでの時間事件当日の話なので、鴨居が絵梨子に聞く必然が薄い
本命は②です。18歳の少年が保護処分になり、20年後に同じことをしている。その間の年数を「長い」と呼ぶのかどうかを、心理学者である絵梨子に聞いている。しかも絵梨子は何も知らずに丁寧に答えてしまうと公式に書かれています。ここがいちばんつらい場面になりそうです。
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鴨居は熊沢に復讐するのか、絵梨子の「リスクは低い」を考えてみた

公式のストーリーには、こう書かれています。「鴨居が熊沢に復讐するのでは」と危惧する妹尾らに、絵梨子たちはそのリスクは低いのではないかと伝える。そのうえで最後の一行が、「鴨居は無断で熊沢についての聞き込みを続けていて…」です。
低いと言った直後に、本人は無断で動いている。この並べ方は、公式が「絵梨子の見立ては外れます」と先に言っているようなものです。
ただ、このドラマはいちばん嫌な想像より一段やさしいところに答えを置くクセがあります。第7話で恐喝の材料になった動画は、まっすぐなプロポーズの映像でした。第8話も、クビにされた秘書が金目当てで刺した、という分かりやすく嫌な形にはなりませんでした。 だから鴨居が熊沢に手を出す、という直球にはならないと予想しています。わたしの読みでは、鴨居が探しているのは熊沢そのものではなく、20年前に熊沢の側にいた誰かの名前です。無断の聞き込みで出てくるのが五十畑の名前なら、第9話の後半はまるごとそこに使えます。 山崎創(渡部篤郎)については、第9話では大きく動かないと見ています。井上由美子さんが「鴨居の過去がわかる第9話と、夏海の元バディで行方不明になっている山崎創をめぐる最終話は、特に力を入れました」と話していて、山崎の話は最終話だと本人が明言しているからです。番組表のキャスト欄には毎回渡部篤郎さんの名前が入っているので、名前があること自体は手がかりになりません。 なお最終回の放送日について、この記事を書いた時点では9月8日(火)が濃厚だと書いていました。【9月2日追記】番組表が公開されたので、ここは書き直します。9月8日(火)に放送されるのは第10話で、時間はよる9時から9時54分。番組表に並んでいる番組名は「さよならノワール #10」で、「最終回」の文字は入っていません。しかもその直前、20時54分から「このあとは「さよならノワール」最終章直前!SPダイジェスト」という6分間の枠が組まれています。「最終章直前」と言っている以上、9月8日で終わりではなさそうです。公式サイトのバックナンバーも第10話までしか並んでいません。最終回は9月15日(火)になる見込みですが、9月15日ぶんの番組表データはまだ公開されていない(アクセスすると404が返る)ので、ここも確定ではありません。分かり次第また書き直します。

第8話の予想の答え合わせをします

第8話も放送前に予想を出していたので、当たり外れを正直に並べます。
第8話で出した予想結果
襲ったのは祥仁會ではなく、祐子が切り捨てた側の人間外れ。被疑者は祥仁會と関わりのあるダーツバーの出入り者だった
秘書の畑中は疑われる役で、真犯人ではない当たり。畑中はむしろ警察に話すよう説得していた側で、最後は同行を申し出た
電話の主は祐子が声を知っている相手当たり。祥仁會会長の不二仁からで、「今度は殺されるかもな」と脅された
祐子自身も言えないことを持っている当たり。初当選後に事務所の家賃問題で祥仁會を頼っていた
山崎創の件は動かず、支援室そのものが問われる回になる当たり
4つ当たって1つ外しました。外したのはいちばん大きいところです。サブタイトルの「支援者に襲われた」を政治の後援者と読んだのですが、犯人は祥仁會の側から出てきました。 もうひとつ、記事に書いた「直前の特別番組があるという情報も見かけたが確認できなかった」も訂正しておきます。8月25日は20時59分から「さよならノワール8話直前!特別対談SP」が実際に放送され、本編は21時5分開始でした。番組表を見るタイミングが早すぎて、後から入った枠を拾えていませんでした。ちなみに第9話は21時00分開始で、直前の特別枠はありません(同じ番組表データで確認ずみです)。 第8話の考察は[さよならノワール8話のあらすじを考察!小池栄子が挑む元衆議院議員の事件を伏線から読んでみた](https://sachie1211.com/sayonara-noir-8wa-kousatsu/)に、第7話の考察は[さよならノワール第7話を放送前に考察!陽性転移フラグと動画の中身を予想してみた](https://sachie1211.com/sayonara-noir-7wa-kousatsu/)に書いています。

まとめ:さよならノワール第9話の予想を整理します

・予想① 五十畑教授は20年前、熊沢かその家族を支える側にいた
・予想② 鴨居が第6話で問うた「方向転換の理由」が、第9話で回収される
・予想③ 「長い時間」は保護処分の期間を指している
・予想④ 鴨居は熊沢本人ではなく、20年前に熊沢の側にいた人物を探している
・予想⑤ 山崎創が動くのは第9話ではなく最終話
第9話は2026年9月1日(火)よる9時から9時54分、フジテレビ系。脚本は井上由美子さん、演出は河毛俊作さん、主題歌はchilldspotの『ドラマ』です。河毛監督から「撮影してすごく手応えがあった」と連絡が来た回だと、井上さんご本人が話しています。 ここに書いたものは公式の発表ではなく、全部わたしの予想です。それでも第6話のあらすじを読み返したら、鴨居が五十畑に投げた質問が1回だけぽつんと残っていて、そこから先が全部つながって見えたので、調べてよかったなと思っています。 放送後に、答え合わせを追記します。当たったものも外したものも、第8話のときと同じように正直に書きますね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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【追記】第9話の答え合わせをします

2026年9月1日(火)に第9話が放送されたので、放送前に出した予想の答え合わせをします。約束どおり、当たったものも外したものも正直に並べますね。

この記事で出した予想結果
予想① 五十畑教授は20年前、熊沢かその家族を支える側にいた当たり。五十畑は20年前、熊沢学に接見していた側だった
予想② 第6話で鴨居が問うた「方向転換の理由」が第9話で回収される当たり。五十畑が被害者遺族の支援へ移った理由が、そのまま語られた
予想③ 「長い時間」は保護処分の期間を指している外れ。加害者が社会に戻るまでの年数を数える問いではなかった
予想④ 鴨居が探していたのは熊沢本人ではなく、20年前に熊沢の側にいた人物外れ。鴨居が探していたのは熊沢本人だった
予想⑤ 山崎創は第9話では動かない当たり。山崎の件は動かず、ラストで夏海が動きだす形になった

5つのうち3つ当たって、2つ外しました。第8話が4つ当たりだったので、今回は分が悪いです。ただ本命に置いた五十畑教授のところは当たったので、そこだけは書いておきたいところでした。外した2つは、どちらも「鴨居がこの先どう動くか」の読みです。人の設定は当てられても、人の動きは当てられなかったという結果になりました。

五十畑教授は20年前、熊沢学に接見した側でした

本命にしていた予想①から書きます。第9話で明かされたのは、20年前、五十畑修(岡部たかし)は加害者だった熊沢学(杉山圭一)に接見していたということでした。当時18歳だった熊沢について、五十畑は「逆送しなくてもよいのではないか」という意見を出しています。

予想では「熊沢かその家族を支える側にいた」と幅を持たせて書いていたのですが、実際は熊沢本人の側でした。家族ではなく本人。ここは幅の中に入ったので当たりにしています。

そして予想②の「方向転換の理由」も、同じ場面でまとめて出てきました。少年院を出た熊沢から五十畑あてに手紙が届くのですが、そこに被害者遺族への謝罪は一行も書かれていなかった。ちょうどその頃、五十畑は鴨居の両親が亡くなったことを知ります。加害者側を支えることに力を入れていた人が、被害者遺族の支援へ移ったのは、そこからでした。

第6話で鴨居が「加害者家族の支援に力を入れていたのに、なぜ被害者支援に方向転換したのか」と問いかけて、答えをもらえないまま足早に教授室を出ていった場面。あの問いの答えは、鴨居の家族の話そのものでした。鴨居はたぶん、答えを知ったうえで聞いています。

五十畑が絵梨子(北香那)に託した言葉が「13歳の鴨居さんを抱きしめてやってほしい」です。20年前、鴨居は13歳でした。事件のあった日、母親が仕事だったので、ピアノ教室へ妹を迎えに行くのは鴨居の役目だったのに、部活が長引いて遅れてしまった——その13歳のままの子が、まだ中にいるという意味の一言です。

ここから少し個人的な話をさせてください。うちの上の子がちょうど9歳で、下に5歳と3歳がいます。上の子に下の子を頼むこと、正直あります。ちょっとそこで見てて、とか、先に手を洗わせといて、とか。その程度のことなんですけど、13歳の子に妹の送り迎えを任せるのって、家の中ではごく普通の頼みごとなんですよね。特別なことでもなんでもない。

その普通の頼みごとが、たった一度うまくいかなかっただけで20年ぶんの罪悪感になる。しかも本人は「責めてもらえるほうが楽だった」と言っています。親は責めなかった。責めなかったことが、逆に逃げ場をなくしている。誰も悪いことをしていないのに、全員が削られていくという書かれ方で、ここを読んだときはさすがに手が止まりました。ドラマの都合で作った話ではなくて、実際にこうなるんやろうなと思わされる作りでした。

鴨居が探していたのは、熊沢本人でした

ここが今回いちばん大きい外れです。わたしは「無断の聞き込みで鴨居が探しているのは熊沢そのものではなく、20年前に熊沢の側にいた誰かの名前」だと書きました。まるごと外れです。鴨居は熊沢本人を探していました。

しかも探し当てた場所が、うまく出来ていました。少年院を出た熊沢が五十畑に送ったはがきに、祖父の家で釣りをしていると書いてあったんですね。祖父はすでに亡くなり、家は空き家になっている。それでも熊沢にとってはそこが落ち着ける場所ではないか——という読みで、鴨居はひとりでそこへ向かいます。

つまり鴨居が熊沢にたどり着けた手がかりは、五十畑あてのはがきでした。予想④で書いた「五十畑の名前が出てくる」という筋は、まったく別の形で当たっていたことになります。ただ予想の中身は外れているので、外れは外れです。

そして空き家で向き合った熊沢は、いったん土下座して謝ります。妹が欲しかった、寂しかった、と。ところが途中から笑い出して、「嘘に決まってんだろ」「弁護士に言われたんだよ」とひっくり返す。とどめが「あの事件は20年も前に終わったんだよ」でした。

ここでこの記事の予想の、もうひとつのほうが崩れます。わたしは本文で「このドラマにはいちばん嫌な想像より一段やさしいところに答えを置くクセがある」と書きました。第7話がプロポーズ動画で、第8話も分かりやすく嫌な形にはならなかったからです。第9話は、そのクセを1回だけ外してきました。加害者側に救いを1ミリも置いていません。

でも鴨居は手を出しませんでした。そこへ新宿中央署の刑事が乗り込んで熊沢を逮捕します。「危害は加えていませんね?」と確認され、鴨居は「残念ながら」と答える。一線を越えなかったことだけが、この回の救いです。

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「長い時間」は保護処分の期間ではありませんでした

予想③も外れです。鴨居が絵梨子に投げた「長い時間ってどれくらいのことを言うと思う?」を、わたしは加害者が社会に戻るまでにかかった年数を数える問いだと読みました。「あれで長いと言えるのか」という問いだ、と。

実際に第9話で対になっていたのは、そこではありませんでした。加害者の熊沢が言うのが「あの事件は20年も前に終わったんだよ」。一方で絵梨子が鴨居に言うのが「鴨居さんは20年間、晶子ちゃんを思い続けてきました」「鴨居さんは血を流し続けて生きてきた」。同じ20年が、片方では「もう終わった昔」で、片方では「まだ流れ続けている今」になっています。

つまりあの問いは、処分の重さを測るためのものではなく、鴨居自身が抱えてきた時間の長さを指していた、と読むほうが自然でした。わたしは「加害者をどう裁いたか」の側から読んでしまったんですね。犯罪被害者支援を題材にしたドラマなのに、無意識に加害者のほうを見ていた。そこを外したのは、けっこう痛い外し方だと思っています。

絵梨子が最後に鴨居へ渡す言葉が「鴨居さんは悪くないです。鴨居さんは、良いお兄ちゃんです」で、そのあと夏海が「吹っ切らなくていいのよ」と続けます。2週間の謹慎を言い渡された鴨居に、缶コーヒーを渡して去っていく場面です。乗り越えろでも、前を向けでもない。ここがこのドラマらしいところやなと思いました。

第10話は9月8日、最終回は9月15日になりそうです

本文で保留にしていた放送日を、番組表が出たので確定ぶんだけ書きます。

日付番組表に出ている中身
9月8日(火)20時54分〜21時00分このあとは「さよならノワール」最終章直前!SPダイジェスト
9月8日(火)21時00分〜21時54分さよならノワール #10(「最終回」の表記なし)
9月15日(火)番組表データがまだ公開されていない

ポイントは「最終章直前」という言い方です。9月8日の第10話が最終回なら、直前番組は「最終回直前」になるはずですよね。直前SPを置いてから最終章が始まるということは、第10話で終わらない可能性が高いです。公式サイトのバックナンバーも、いまのところ第10話までしか並んでいません。

第10話の中身は公式に出ています。夏海は失踪した元上司・山崎創(渡部篤郎)を探して横浜の闇カジノを張り込み、同じく山崎を追っていた河口真二郎(眞島秀和)と鉢合わせます。そして五十畑は、熊沢の事件に責任を感じて教授を退任する意向を絵梨子に伝え、鴨居あての手紙を託します。謹慎を終えた鴨居も復帰します。

第9話のラストで、夏海は「私も決着つける。もう忘れたふりはしない」と口にしています。予想⑤で書いたとおり、山崎の件は第9話では動かず、鴨居の回が終わってから夏海の番が来るという並べ方でした。

第8話の考察と答え合わせはさよならノワール8話のあらすじを考察!小池栄子が挑む元衆議院議員の事件を伏線から読んでみたに、第7話の考察はさよならノワール第7話を放送前に考察!陽性転移フラグと動画の中身を予想してみたに書いています。

この記事は最終回まで追いかけて追記していきます。9月15日ぶんの番組表が出たら、最終回の日付もここに書き足しますね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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