榮倉奈々さんと赤楚衛二さんのW主演ドラマ『あにいもうと』が、2026年10月から始まります。テレビ朝日の新しいドラマ枠、土曜よる10時のサタデードラマ10の記念すべき第1作です。
発表と同時に検索されているのが「原作は何なのか」というところ。『あにいもうと』は室生犀星さんの有名な小説と同じ題名なので、そちらが原作だと思った方も多いはずです。この記事では原作の有無をはっきりさせたうえで、なぜこの題名になったのかまで踏み込んで考えてみました。

あにいもうとに原作はある?答えはオリジナルストーリーです
結論から書きます。このドラマに原作はありません。オリジナルストーリーです。テレビ朝日の発表でも、ジャンルは「ラブサスペンス」で「オリジナルストーリー」だとはっきり書かれています。
つまり、室生犀星さんの小説『あにいもうと』をドラマ化したものではないということですね。同じ題名なので紛らわしいのですが、中身はまったく別の物語になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原作 | なし(オリジナルストーリー) |
| 放送 | 2026年10月スタート・毎週土曜よる10時〜10時54分 |
| 枠 | 新設「サタデードラマ10」の第1作 |
| W主演 | 榮倉奈々さん(医師)/赤楚衛二さん(患者の兄) |
| 脚本・監督 | 吉田紀子さん・新城毅彦さん |
情報解禁ོ
— あにいもうと【テレ朝公式】10月スタート!土曜よる10時 (@aniimouto_ex) 2026年8月3日
テレ朝系・土曜よる10時に
新ドラマ枠〖サタデードラマ10〗が誕生❕
記念すべき1作目は…
10月START『 #あにいもうと 』
医師 #榮倉奈々
患者の兄 #赤楚衛二
──消えない罪。消せない恋。
2組の❨兄・妹❩の切ない運命が交錯する
禁断のラブ・サスペンス、開幕❤️ pic.twitter.com/dH4m2aDCWj
室生犀星の同名小説はどんな作品なのでしょうか
では、同じ題名のあの小説はどんな話なのか。ここを知っておくと、ドラマの見え方が少し変わります。
1934年に発表された短編で、第1回文芸懇話会賞を受賞しています
室生犀星さんの『あにいもうと』は、1934年に「文藝春秋」7月号で発表された短編小説です。翌1935年に刊行された作品集に収められ、第1回文芸懇話会賞を受賞しています。90年以上前の作品ということになりますね。
主人公は赤座もんという女性で、室生犀星さんの養母がモデルになっていると言われています。仲の良かった兄と妹が、妹の妊娠をきっかけに激しくぶつかり合うという物語。取っ組み合いの喧嘩をするほど荒々しいのに、その底には肉親の情がある。そういう関係を描いた作品です。
昭和のうちに2度、映画になっています
この小説は繰り返し映像化されてきました。1953年には成瀬巳喜男監督・京マチ子さん主演で、1976年には今井正監督・秋吉久美子さん主演(兄役は草刈正雄さん)で映画になっています。
つまり「あにいもうと」という題名は、日本のドラマ史のなかですでに何度も使われてきた、重みのある言葉なんですよね。私は古い映画に詳しいわけではないのですが、90年前の短編がいまだにDVDで売られているのを見ると、それだけで作品の強さが分かる気がします。
原作がないのに、なぜ同じ題名にしたのでしょう
ここからは考察になります。原作がないなら、まったく別の題名でもよかったはずです。それでも『あにいもうと』にしたのはなぜか。
手がかりは公式が出しているキャッチコピーにあります。「消えない罪。消せない恋。2組の(兄・妹)の切ない運命が交錯する」という一文です。ここで大事なのは、兄妹が2組出てくるという点。
室生犀星さんの原作も、血のつながった兄妹の、恋愛とも違う激しい感情を描いた作品でした。今回のドラマも「許されざる愛」と説明されています。兄と妹という関係が持つ、簡単に言葉にできない感情を扱うという意味では、たしかに地続きなんですよね。
題名を借りることで、あの小説が積み上げてきた空気ごと引き受けている。そう考えると納得がいきます。もちろんこれは公式の説明ではないので、制作陣から言葉が出たら追記しますね。
榮倉奈々と赤楚衛二が演じるのはどんな2人なのでしょう
物語の入口は病院です。榮倉奈々さんが演じるのは念願の医師になった春木奈緒さん。赤楚衛二さんが演じるのは、病と闘う妹を支える兄・園田修司さんです。
医師と、患者の兄として出会います
2人は担当医と患者の家族という立場で出会います。奈緒さんにはトラブルメーカーの兄がいて、修司さんには病気の妹がいる。それぞれが抱える「あにいもうと」の関係が明らかになるにつれて、2人は惹かれ合っていくという流れです。
立場を考えると、この時点でもう普通の恋愛にはならないと分かりますよね。患者の家族と医師ですから、近づくこと自体が難しい。
地方編と東京編の2部構成という珍しい作り
もうひとつ気になるのが構成です。この作品は地方編と東京編の2部構成だと発表されています。連続ドラマで舞台がはっきり2つに分かれるのは珍しい形。
前半で起きたことが後半でどう効いてくるのか。ここは放送が始まってからの楽しみですね。
榮倉奈々を久しぶりに感じるのは気のせいではありません
発表を見て「榮倉奈々さん、久しぶりじゃない?」と思った方、その感覚で合っています。数字がはっきり出ていました。
連続ドラマの主演は2014年の『Nのために』以来、12年ぶりです。しかも2022年以降は連続ドラマそのものに出演していません。久しぶりに感じて当然なんですよね。
この間に何があったかというと、2016年に賀来賢人さんと結婚され、2017年6月に第1子、2021年に第2子が誕生しています。近年は育児を中心にした生活を送っていたと報じられています。下のお子さんが5歳になって、ご夫婦で分担できるタイミングだったことが復帰の決め手になったそうです。
私も子どもが3人いるので、下の子が5歳になる頃の身軽さは分かる気がします。上の子だけの頃とは、動ける時間の質がまるで違うんですよね。
そしてもうひとつ、面白いことに気づきました。SNSで「設定が『Nのために』を思い出す」という感想をいくつも見かけたのですが、その『Nのために』こそが、榮倉奈々さんの前回の連ドラ主演作なんです。切ない関係を描く作品で戻ってきたことに、みんな無意識に前回を重ねているのかもしれません。
制作陣はDestinyのタッグ、監督は赤楚衛二と2度目です
スタッフの顔ぶれも話題になっています。脚本は吉田紀子さん、監督は新城毅彦さん。2024年に放送されたドラマ『Destiny』を手がけたコンビの再タッグです。
吉田紀子さんは『Dr.コトー診療所』の脚本家として知られる方で、2007年には橋田賞も受賞されています。新城毅彦さんは『四月は君の嘘』『ひるなかの流星』など、切ない恋愛作品を数多く撮ってきた監督です。
そして新城監督と赤楚衛二さんは、2025年公開の映画『366日』ですでに組んでいます。上白石萌歌さんとの純愛作品でした。初対面ではなく、一度あの空気を一緒に作った2人がまた組むということになりますね。
新設のサタデードラマ10と、終わる火曜9時枠
今回の発表でもうひとつ驚かれていたのが、枠そのものの話です。テレビ朝日は土曜よる10時に「サタデードラマ10」を新設し、その代わりに火曜よる9時のドラマ枠を終了すると発表しました。
この火曜9時枠、実は『Destiny』が放送されていた枠でもあります。自分たちがヒットさせた枠が終わり、その制作陣が新しい枠の1本目を任されたという形になるわけです。
枠が変わるということは、見る人の生活リズムも変わるということ。平日の夜9時と、土曜の夜10時では、テレビの前にいる人がまるで違いますよね。私も子どもが寝てからやっと自分の時間になるので、土曜の夜10時のほうが正直ありがたいです。

世間の反応も見てみました
発表直後のSNSを見ていると、いくつか同じ反応が集まっていました。
いちばん多かったのが「2組の兄妹ということは、まだ発表されていない出演者がいるはず」という声です。たしかに、奈緒さんの兄と修司さんの妹はまだ誰が演じるか出ていません。今後のキャスト発表が楽しみですね。
それから「どう見てもあねおとうとでは」というツッコミもよく見かけました。榮倉奈々さんが38歳、赤楚衛二さんが32歳なので、実年齢だと姉と弟に見えるという話です。ただ、2人はそれぞれ別の兄妹の側にいる設定なので、この見え方すら物語の仕掛けなのかもしれません。
あとは「設定が『Nのために』を思い出す」という感想も複数ありました。切ない関係を描く作品を待っていた人が多いということなんだと思います。
まとめ
『あにいもうと』の原作について、分かったことをまとめます。
- ドラマ『あにいもうと』に原作はなく、オリジナルストーリー
- 室生犀星さんの同名小説(1934年発表)とは別の物語
- 原作小説は1953年と1976年に映画化されている名作
- 榮倉奈々さんの連ドラ主演は2014年のNのために以来12年ぶり
- 放送は2026年10月スタート、土曜よる10時の新枠サタデードラマ10の第1作
- 脚本は吉田紀子さん、監督は新城毅彦さんでDestinyのタッグ
- 新城監督と赤楚衛二さんは映画366日で組んだことがある
- 火曜よる9時のドラマ枠は終了する
原作がないぶん、結末を知っている人が誰もいない作品です。2組の兄妹がどこへ向かうのか、放送を待ちたいと思います。
同じ秋に公開される作品では、川口春奈さんの主演映画も10月2日に控えていますね。
キャストの追加発表があったら、また追記していきますね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


コメント