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さよならノワール9話を放送前に考察!鴨居の妹と五十畑教授の過去を並べてみた

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さよならノワール9話の考察。鴨居の妹の事件と五十畑教授の過去 ドラマ
記事内に広告が含まれています。
この記事は第9話の放送前に書いた予想です。放送後に答え合わせを追記しました(予想5つのうち3つ当たり・2つ外れ。予想⑤は第10話で後半を外れに訂正)。9月9日には第10話の中身と最終回の日付を、9月16日には最終話(9月15日放送)の答え合わせを書き足しました。山崎の記憶・署長の狙い・紗耶香さんの正体・タイトルの意味は、ページのいちばん下にまとめています。
フジテレビ火曜9時ドラマ『さよならノワール』の第9話は、2026年9月1日(火)よる9時から9時54分、フジテレビ系で放送されます。サブタイトルは「誘拐事件発生!20年前の被害者遺族を支援せよ」です。 先に答えを書きます。わたしの予想は、五十畑修教授(岡部たかし)が20年前、鴨居卓海(岡山天音)の妹を死なせた少年の側に立っていた、というものです。根拠は第6話にありました。鴨居はあのとき五十畑に「加害者家族の支援に力を入れていたのに、なぜ被害者支援に変えたのか」と問いかけて、そのまま足早に教授室を出ていっているんですね。
この記事で分かること
  • 第9話で公式が出している情報と、伏せている情報の線引き
  • 鴨居の妹・立花晶子が亡くなった20年前の事件の中身
  • 五十畑教授の「方向転換」と鴨居の過去がつながると読んだ根拠
  • 「長い時間ってどれくらいのことを言うと思う?」というセリフの読み方
  • 第8話の予想の答え合わせ(当たり4つ・外れ1つ)
  1. さよならノワール第9話で公表されていることと、されていないこと
  2. 鴨居の妹・立花晶子が亡くなった20年前の事件を整理しました
  3. 五十畑教授が加害者家族の支援をやめた理由を、鴨居はもう知っているのでは
  4. 「長い時間ってどれくらいのことを言うと思う?」が引っかかりました
  5. 鴨居は熊沢に復讐するのか、絵梨子の「リスクは低い」を考えてみた
  6. 第8話の予想の答え合わせをします
  7. まとめ:さよならノワール第9話の予想を整理します
  8. 【追記】第9話の答え合わせをします
  9. 五十畑教授は20年前、熊沢学に接見した側でした
  10. 鴨居が探していたのは、熊沢本人でした
  11. 「長い時間」は保護処分の期間ではありませんでした
  12. 第10話は9月8日、最終回は9月15日になりそうです
  13. 【追記】最終回は9月15日(火)で確定しました
  14. 五十畑教授の手紙は、鴨居が読まずに置いていきました
  15. 山崎創は最終話を待たずに出てきました(予想⑤の訂正)
  16. 闇カジノと紗耶香さんはこうなりました
  17. 最終話(9月15日)で公式に出ていることを並べます
  18. まとめ:最終回は9月15日(火)よる9時です
  19. 【追記】最終話(9月15日)の答え合わせをします
  20. 山崎創の記憶は、最後まで戻りませんでした
  21. 署長が「逐一報告しろ」と言った理由(予想の答え合わせ)
  22. 紗耶香さんは、署長の娘・妹尾葵でした
  23. 五十畑教授は大学を去りました(手紙の中身は出てきませんでした)
  24. タイトル「さよならノワール」の意味が分かりました
  25. まとめ:さよならノワール最終話の答え合わせ
    1. 関連

さよならノワール第9話で公表されていることと、されていないこと

事実と予想の線を引いておきます。ここに書く事実は、番組公式サイトのストーリー、フジテレビの番組表データ、それと脚本の井上由美子さんご本人のインタビューから取ったものだけです。 新宿中央署の管轄で、9歳の少女・上川陽菜(佐藤恋和)が男に誘拐され、自力で逃げ出して保護されます。犯人は捕まっておらず、西池袋署にも警戒を強めるよう指示が下ります。 どこか様子のおかしい鴨居卓海(岡山天音)は「新宿中央署へ応援に行きたい」と申し出ますが、署長の妹尾和馬(利重剛)はそれを認めません。そして鴨居は白石絵梨子(北香那)に、「長い時間ってどれくらいのことを言うと思う?」と尋ねます。 その最中に、誘拐事件の犯人が特定されたと連絡が入ります。陽菜を誘拐した熊沢学(杉山圭一)は、20年前にも同じような事件を起こしていた——ここから話が20年前へ戻っていきます。
第9話の主な人物演じる人公式に出ている立ち位置
鴨居卓海岡山天音西池袋署の刑事。20年前の事件の被害者遺族だと明かされる
熊沢学杉山圭一誘拐事件の犯人。20年前も同じ手口で事件を起こした
立花晶子伊藤かれん20年前に亡くなった8歳の少女。鴨居の実の妹
上川陽菜佐藤恋和誘拐され、自力で逃げて保護された9歳
五十畑修岡部たかし帝都大学心理学部教授。絵梨子の恩師
妹尾和馬利重剛署長。鴨居の応援申し出を認めない
逆に公表されていないのはこの3つです。①五十畑教授の「過去」の中身 ②鴨居が熊沢に何をするのか ③20年前に鴨居と五十畑が接点を持っていたのかどうか。ここから先は全部わたしの予想になります。

鴨居の妹・立花晶子が亡くなった20年前の事件を整理しました

公式のストーリーに書かれている20年前の事実を、そのまま並べます。
項目公式に書かれている中身
被害者立花晶子(当時8歳)。鴨居の実の妹
加害者熊沢学(当時18歳)
起きたこと熊沢の自宅に連れ去られ、逃げようとしてベランダから飛び降りて亡くなった
処分少年法により保護処分
報道熊沢は実名報道されず。被害者である鴨居の家族については連日報道された
その後鴨居の両親は事件の影響から相次いで病死
ここを読んだとき、正直に言うと手が止まりました。
名前を出されなかったのは加害者のほうで、連日名前と顔を出されたのは被害者の家族のほうです。そして亡くなったのは妹ひとりではなく、そのあと両親も続いています。
苗字が違うことにも意味があるはずです。妹は立花晶子で、兄は鴨居卓海。両親が亡くなったあとに姓が変わったのか、事件のあとに家族が名前を変えなければならなかったのか。公式はそこを一行も説明していません。説明していないということは、放送で説明する気がある、ということだと読みました。 ここから少し個人的な話をさせてください。うちには9歳と5歳と3歳の子がいるんですけど、第9話で誘拐されて逃げ出した陽菜が9歳で、20年前に亡くなった晶子が8歳なんですよね。数字だけ見ると、上の子とちょうど同じくらいです。学校から帰ってきてランドセルを放り出す、あの背丈の子の話をしているんだなと思ったら、あらすじを読む速度が落ちました。 しかもこのドラマは、そこで終わらせていません。事件のあとに残された家族が、報道でもう一度削られて、親が続けて亡くなっている。ひとつの事件で人が何人分の人生を失うのか、という話にしてある。犯罪被害者支援を題材にしたドラマが、終盤で自分たちの仲間を被害者側に置いたのは、たぶんそこを言うためなんやろうなと思います。 そしてもうひとつ。鴨居が当事者だった頃について、脚本の井上由美子さんはこう言っています。「鴨居が当事者となった頃は、犯罪被害者支援の制度が現在ほど整っていませんでした」。今の支援室がやっていることを、20年前の鴨居は誰からもしてもらえなかったということです。第1話から夏海と絵梨子がやってきたことを、ぜんぶ裏返して見せる回になります。

五十畑教授が加害者家族の支援をやめた理由を、鴨居はもう知っているのでは

ここがこの記事の本題です。 脚本の井上由美子さんは、第9話について「岡部たかしさん演じる精神科医・五十畑修教授の過去とも絡んでくる、作品のコンセプト的にも重要な回です」と話しています。第9話は鴨居の妹の事件の回なのに、そこに五十畑の過去が絡む、と本人が言っているわけです。 では五十畑の過去とは何か。実はもう、第6話で一度だけ画面に出ています。
話数五十畑と鴨居のあいだで起きたこと
第2話絵梨子に、鴨居からの誘いはデートではないかと指摘する
第5話田村貴子を訪ね、絵梨子が夏海の過去に踏み込みすぎることを心配する
第6話絵梨子と鴨居が相談に訪れる。鴨居が「加害者家族の支援に力を入れていた五十畑が、被害者支援へ方向転換した理由」を問う。鴨居は足早に教授室を去り、その後欠勤が続く
第7話支援室を訪れ、夏海の相談に乗る
第8話絵梨子が鴨居を公開講座に誘う。鴨居は会場に現れるが、五十畑に対してある思いを抱えている
第6話で問い詰めて、そのあと欠勤。第8話でもう一度、自分から会いに行く。2回とも仕掛けているのは鴨居のほうです。五十畑が鴨居に近づいているのではなく、鴨居が五十畑を見にいっています。
わたしの本命は、五十畑が20年前、熊沢学かその家族を支える側にいた、という読みです。 理由は3つあります。 ひとつめ。五十畑はもともと加害者家族の支援を専門にしていた人です。20年前に18歳で保護処分になった少年には、当然その家族がいて、実名報道されなかったぶん誰かが支えていたはずです。心理学の教授で、当時から加害者家族側にいた人物が、その現場にいなかったと考えるほうが不自然です。 ふたつめ。鴨居が問うたのが「方向転換の理由」だったことです。加害者家族の支援そのものを責めたのではなく、やめた理由を聞いている。これは「あなたはあの時こちら側にいなかったのに、今になって被害者支援の顔をするんですか」という問いに読めます。 みっつめ。第8話のラストで、鴨居はわざわざ五十畑の教授室まで行っています。第6話で答えをもらえなかったから、もう一度行ったと考えるのが自然です。そして翌週が、妹の事件の回です。 対抗も置いておきます。五十畑自身が犯罪被害者の遺族だったという筋です。加害者家族の支援をしていた人が、自分の家族を犯罪で失って被害者支援に転じた——これなら方向転換の理由としては一本道で、鴨居が言葉に詰まる理由にもなります。ただこの説だと、鴨居が第6話であんなに刺すような聞き方をした説明がつきません。だからわたしは本命を先の読みに置いています。

「長い時間ってどれくらいのことを言うと思う?」が引っかかりました

公式のストーリーに、鴨居のセリフがひとつだけ抜き出して書かれています。誘拐事件の一報が入ったあと、鴨居が絵梨子にこう尋ねる場面です。
「長い時間ってどれくらいのことを言うと思う?」
あらすじの中でセリフがそのまま引用されているのは、この一文だけです。公式が意図的に置いたと考えていいと思います。何を数えている問いなのか、3つに分けて考えてみました。
読み方中身わたしの見立て
① 20年妹が亡くなってから経った時間ありうるが、それなら「20年」と言えばいい
② 保護処分の期間加害者が社会に戻るまでにかかった時間本命。「あれで長いと言えるのか」という問い
③ 誘拐された子が閉じ込められていた時間陽菜が逃げ出すまでの時間事件当日の話なので、鴨居が絵梨子に聞く必然が薄い
本命は②です。18歳の少年が保護処分になり、20年後に同じことをしている。その間の年数を「長い」と呼ぶのかどうかを、心理学者である絵梨子に聞いている。しかも絵梨子は何も知らずに丁寧に答えてしまうと公式に書かれています。ここがいちばんつらい場面になりそうです。

鴨居は熊沢に復讐するのか、絵梨子の「リスクは低い」を考えてみた

公式のストーリーには、こう書かれています。「鴨居が熊沢に復讐するのでは」と危惧する妹尾らに、絵梨子たちはそのリスクは低いのではないかと伝える。そのうえで最後の一行が、「鴨居は無断で熊沢についての聞き込みを続けていて…」です。
低いと言った直後に、本人は無断で動いている。この並べ方は、公式が「絵梨子の見立ては外れます」と先に言っているようなものです。
ただ、このドラマはいちばん嫌な想像より一段やさしいところに答えを置くクセがあります。第7話で恐喝の材料になった動画は、まっすぐなプロポーズの映像でした。第8話も、クビにされた秘書が金目当てで刺した、という分かりやすく嫌な形にはなりませんでした。 だから鴨居が熊沢に手を出す、という直球にはならないと予想しています。わたしの読みでは、鴨居が探しているのは熊沢そのものではなく、20年前に熊沢の側にいた誰かの名前です。無断の聞き込みで出てくるのが五十畑の名前なら、第9話の後半はまるごとそこに使えます。 山崎創(渡部篤郎)については、第9話では大きく動かないと見ています。井上由美子さんが「鴨居の過去がわかる第9話と、夏海の元バディで行方不明になっている山崎創をめぐる最終話は、特に力を入れました」と話していて、山崎の話は最終話だと本人が明言しているからです。番組表のキャスト欄には毎回渡部篤郎さんの名前が入っているので、名前があること自体は手がかりになりません。 なお最終回の放送日について、この記事を書いた時点では9月8日(火)が濃厚だと書いていました。【9月2日追記】番組表が公開されたので、ここは書き直します。9月8日(火)に放送されるのは第10話で、時間はよる9時から9時54分。番組表に並んでいる番組名は「さよならノワール #10」で、「最終回」の文字は入っていません。しかもその直前、20時54分から「このあとは「さよならノワール」最終章直前!SPダイジェスト」という6分間の枠が組まれています。「最終章直前」と言っている以上、9月8日で終わりではなさそうです。公式サイトのバックナンバーも第10話までしか並んでいません。最終回は9月15日(火)になる見込みですが、9月15日ぶんの番組表データはまだ公開されていない(アクセスすると404が返る)ので、ここも確定ではありません。分かり次第また書き直します。【9月9日追記】番組表が公開され、最終回は9月15日(火)よる9時からで確定しました。くわしくはページのいちばん下に書いています。

第8話の予想の答え合わせをします

第8話も放送前に予想を出していたので、当たり外れを正直に並べます。
第8話で出した予想結果
襲ったのは祥仁會ではなく、祐子が切り捨てた側の人間外れ。被疑者は祥仁會と関わりのあるダーツバーの出入り者だった
秘書の畑中は疑われる役で、真犯人ではない当たり。畑中はむしろ警察に話すよう説得していた側で、最後は同行を申し出た
電話の主は祐子が声を知っている相手当たり。祥仁會会長の不二仁からで、「今度は殺されるかもな」と脅された
祐子自身も言えないことを持っている当たり。初当選後に事務所の家賃問題で祥仁會を頼っていた
山崎創の件は動かず、支援室そのものが問われる回になる当たり
4つ当たって1つ外しました。外したのはいちばん大きいところです。サブタイトルの「支援者に襲われた」を政治の後援者と読んだのですが、犯人は祥仁會の側から出てきました。 もうひとつ、記事に書いた「直前の特別番組があるという情報も見かけたが確認できなかった」も訂正しておきます。8月25日は20時59分から「さよならノワール8話直前!特別対談SP」が実際に放送され、本編は21時5分開始でした。番組表を見るタイミングが早すぎて、後から入った枠を拾えていませんでした。ちなみに第9話は21時00分開始で、直前の特別枠はありません(同じ番組表データで確認ずみです)。 第8話の考察は[さよならノワール8話のあらすじを考察!小池栄子が挑む元衆議院議員の事件を伏線から読んでみた](https://sachie1211.com/sayonara-noir-8wa-kousatsu/)に、第7話の考察は[さよならノワール第7話を放送前に考察!陽性転移フラグと動画の中身を予想してみた](https://sachie1211.com/sayonara-noir-7wa-kousatsu/)に書いています。

まとめ:さよならノワール第9話の予想を整理します

・予想① 五十畑教授は20年前、熊沢かその家族を支える側にいた
・予想② 鴨居が第6話で問うた「方向転換の理由」が、第9話で回収される
・予想③ 「長い時間」は保護処分の期間を指している
・予想④ 鴨居は熊沢本人ではなく、20年前に熊沢の側にいた人物を探している
・予想⑤ 山崎創が動くのは第9話ではなく最終話
第9話は2026年9月1日(火)よる9時から9時54分、フジテレビ系。脚本は井上由美子さん、演出は河毛俊作さん、主題歌はchilldspotの『ドラマ』です。河毛監督から「撮影してすごく手応えがあった」と連絡が来た回だと、井上さんご本人が話しています。 ここに書いたものは公式の発表ではなく、全部わたしの予想です。それでも第6話のあらすじを読み返したら、鴨居が五十畑に投げた質問が1回だけぽつんと残っていて、そこから先が全部つながって見えたので、調べてよかったなと思っています。 放送後に、答え合わせを追記します。当たったものも外したものも、第8話のときと同じように正直に書きますね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

【追記】第9話の答え合わせをします

2026年9月1日(火)に第9話が放送されたので、放送前に出した予想の答え合わせをします。約束どおり、当たったものも外したものも正直に並べますね。

この記事で出した予想結果
予想① 五十畑教授は20年前、熊沢かその家族を支える側にいた当たり。五十畑は20年前、熊沢学に接見していた側だった
予想② 第6話で鴨居が問うた「方向転換の理由」が第9話で回収される当たり。五十畑が被害者遺族の支援へ移った理由が、そのまま語られた
予想③ 「長い時間」は保護処分の期間を指している外れ。加害者が社会に戻るまでの年数を数える問いではなかった
予想④ 鴨居が探していたのは熊沢本人ではなく、20年前に熊沢の側にいた人物外れ。鴨居が探していたのは熊沢本人だった
予想⑤ 山崎創は第9話では動かない当たり。山崎の件は動かず、ラストで夏海が動きだす形になった

5つのうち3つ当たって、2つ外しました。第8話が4つ当たりだったので、今回は分が悪いです。ただ本命に置いた五十畑教授のところは当たったので、そこだけは書いておきたいところでした。外した2つは、どちらも「鴨居がこの先どう動くか」の読みです。人の設定は当てられても、人の動きは当てられなかったという結果になりました。

五十畑教授は20年前、熊沢学に接見した側でした

本命にしていた予想①から書きます。第9話で明かされたのは、20年前、五十畑修(岡部たかし)は加害者だった熊沢学(杉山圭一)に接見していたということでした。当時18歳だった熊沢について、五十畑は「逆送しなくてもよいのではないか」という意見を出しています。

予想では「熊沢かその家族を支える側にいた」と幅を持たせて書いていたのですが、実際は熊沢本人の側でした。家族ではなく本人。ここは幅の中に入ったので当たりにしています。

そして予想②の「方向転換の理由」も、同じ場面でまとめて出てきました。少年院を出た熊沢から五十畑あてに手紙が届くのですが、そこに被害者遺族への謝罪は一行も書かれていなかった。ちょうどその頃、五十畑は鴨居の両親が亡くなったことを知ります。加害者側を支えることに力を入れていた人が、被害者遺族の支援へ移ったのは、そこからでした。

第6話で鴨居が「加害者家族の支援に力を入れていたのに、なぜ被害者支援に方向転換したのか」と問いかけて、答えをもらえないまま足早に教授室を出ていった場面。あの問いの答えは、鴨居の家族の話そのものでした。鴨居はたぶん、答えを知ったうえで聞いています。

五十畑が絵梨子(北香那)に託した言葉が「13歳の鴨居さんを抱きしめてやってほしい」です。20年前、鴨居は13歳でした。事件のあった日、母親が仕事だったので、ピアノ教室へ妹を迎えに行くのは鴨居の役目だったのに、部活が長引いて遅れてしまった——その13歳のままの子が、まだ中にいるという意味の一言です。

ここから少し個人的な話をさせてください。うちの上の子がちょうど9歳で、下に5歳と3歳がいます。上の子に下の子を頼むこと、正直あります。ちょっとそこで見てて、とか、先に手を洗わせといて、とか。その程度のことなんですけど、13歳の子に妹の送り迎えを任せるのって、家の中ではごく普通の頼みごとなんですよね。特別なことでもなんでもない。

その普通の頼みごとが、たった一度うまくいかなかっただけで20年ぶんの罪悪感になる。しかも本人は「責めてもらえるほうが楽だった」と言っています。親は責めなかった。責めなかったことが、逆に逃げ場をなくしている。誰も悪いことをしていないのに、全員が削られていくという書かれ方で、ここを読んだときはさすがに手が止まりました。ドラマの都合で作った話ではなくて、実際にこうなるんやろうなと思わされる作りでした。

鴨居が探していたのは、熊沢本人でした

ここが今回いちばん大きい外れです。わたしは「無断の聞き込みで鴨居が探しているのは熊沢そのものではなく、20年前に熊沢の側にいた誰かの名前」だと書きました。まるごと外れです。鴨居は熊沢本人を探していました。

しかも探し当てた場所が、うまく出来ていました。少年院を出た熊沢が五十畑に送ったはがきに、祖父の家で釣りをしていると書いてあったんですね。祖父はすでに亡くなり、家は空き家になっている。それでも熊沢にとってはそこが落ち着ける場所ではないか——という読みで、鴨居はひとりでそこへ向かいます。

つまり鴨居が熊沢にたどり着けた手がかりは、五十畑あてのはがきでした。予想④で書いた「五十畑の名前が出てくる」という筋は、まったく別の形で当たっていたことになります。ただ予想の中身は外れているので、外れは外れです。

そして空き家で向き合った熊沢は、いったん土下座して謝ります。妹が欲しかった、寂しかった、と。ところが途中から笑い出して、「嘘に決まってんだろ」「弁護士に言われたんだよ」とひっくり返す。とどめが「あの事件は20年も前に終わったんだよ」でした。

ここでこの記事の予想の、もうひとつのほうが崩れます。わたしは本文で「このドラマにはいちばん嫌な想像より一段やさしいところに答えを置くクセがある」と書きました。第7話がプロポーズ動画で、第8話も分かりやすく嫌な形にはならなかったからです。第9話は、そのクセを1回だけ外してきました。加害者側に救いを1ミリも置いていません。

でも鴨居は手を出しませんでした。そこへ新宿中央署の刑事が乗り込んで熊沢を逮捕します。「危害は加えていませんね?」と確認され、鴨居は「残念ながら」と答える。一線を越えなかったことだけが、この回の救いです。

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「長い時間」は保護処分の期間ではありませんでした

予想③も外れです。鴨居が絵梨子に投げた「長い時間ってどれくらいのことを言うと思う?」を、わたしは加害者が社会に戻るまでにかかった年数を数える問いだと読みました。「あれで長いと言えるのか」という問いだ、と。

実際に第9話で対になっていたのは、そこではありませんでした。加害者の熊沢が言うのが「あの事件は20年も前に終わったんだよ」。一方で絵梨子が鴨居に言うのが「鴨居さんは20年間、晶子ちゃんを思い続けてきました」「鴨居さんは血を流し続けて生きてきた」。同じ20年が、片方では「もう終わった昔」で、片方では「まだ流れ続けている今」になっています。

つまりあの問いは、処分の重さを測るためのものではなく、鴨居自身が抱えてきた時間の長さを指していた、と読むほうが自然でした。わたしは「加害者をどう裁いたか」の側から読んでしまったんですね。犯罪被害者支援を題材にしたドラマなのに、無意識に加害者のほうを見ていた。そこを外したのは、けっこう痛い外し方だと思っています。

絵梨子が最後に鴨居へ渡す言葉が「鴨居さんは悪くないです。鴨居さんは、良いお兄ちゃんです」で、そのあと夏海が「吹っ切らなくていいのよ」と続けます。2週間の謹慎を言い渡された鴨居に、缶コーヒーを渡して去っていく場面です。乗り越えろでも、前を向けでもない。ここがこのドラマらしいところやなと思いました。

第10話は9月8日、最終回は9月15日になりそうです

本文で保留にしていた放送日を、番組表が出たので確定ぶんだけ書きます。

日付番組表に出ている中身
9月8日(火)20時54分〜21時00分このあとは「さよならノワール」最終章直前!SPダイジェスト
9月8日(火)21時00分〜21時54分さよならノワール #10(「最終回」の表記なし)
9月15日(火)21時00分〜21時54分さよならノワール #11(9月9日に番組表で確認。公式サイトの表記は「最終話」)

ポイントは「最終章直前」という言い方です。9月8日の第10話が最終回なら、直前番組は「最終回直前」になるはずですよね。直前SPを置いてから最終章が始まるということは、第10話で終わらない可能性が高いです。公式サイトのバックナンバーも、いまのところ第10話までしか並んでいません。【9月9日追記】その後、番組表とバックナンバーの両方が更新され、最終回は9月15日(火)で確定しました。

第10話の中身は公式に出ています。夏海は失踪した元上司・山崎創(渡部篤郎)を探して横浜の闇カジノを張り込み、同じく山崎を追っていた河口真二郎(眞島秀和)と鉢合わせます。そして五十畑は、熊沢の事件に責任を感じて教授を退任する意向を絵梨子に伝え、鴨居あての手紙を託します。謹慎を終えた鴨居も復帰します。

第9話のラストで、夏海は「私も決着つける。もう忘れたふりはしない」と口にしています。予想⑤で書いたとおり、山崎の件は第9話では動かず、鴨居の回が終わってから夏海の番が来るという並べ方でした。

第8話の考察と答え合わせはさよならノワール8話のあらすじを考察!小池栄子が挑む元衆議院議員の事件を伏線から読んでみたに、第7話の考察はさよならノワール第7話を放送前に考察!陽性転移フラグと動画の中身を予想してみたに書いています。

この記事は最終回まで追いかけて追記していきます。9月15日ぶんの番組表が出たら、最終回の日付もここに書き足しますね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

【追記】最終回は9月15日(火)で確定しました

9月15日ぶんの番組表が公開されたので、約束どおり書き足します。『さよならノワール』の最終回は、2026年9月15日(火)よる9時から9時54分です。9月2日の追記で「最終回は9月15日になる見込み」と書いたところは、当たりでした。

日付いま出ている中身
9月8日(火)21時00分〜21時54分さよならノワール #10(放送ずみ)
9月15日(火)21時00分〜21時54分さよならノワール #11
9月14日(月)21時54分〜22時00分明日よる9時は「さよならノワール」最終話放送直前!みどころSP
公式サイトのバックナンバー「最終話 09.15」が並び、最終話のあらすじページも公開された

ひとつだけ補足を。番組表に出ている番組名は「さよならノワール #11」で、ここにも「最終回」の文字は入っていません。「最終話」と書いているのは公式サイトのバックナンバーのほうです。第10話のページからたどれる形で最終話のあらすじも公開されているので、9月15日で終わりというのは確定と見ていいです。前日の9月14日(月)よる9時54分から22時00分まで、6分間の「最終話放送直前!みどころSP」も番組表に入っています。

このドラマ、番組表の番組名では最終回かどうかがずっと分かりませんでした。#10も#11も同じ書き方です。公式サイトのバックナンバーを見るほうが早いというのが、10週追いかけて分かったことです。番組表だけを見て「最終回の表記がないから続く」と判断していたら、たまたま合っていただけになるところでした。

五十畑教授の手紙は、鴨居が読まずに置いていきました

第10話でいちばん確かめたかったのが、五十畑修(岡部たかし)が絵梨子(北香那)に託した鴨居あての手紙です。公式のストーリーに出ていたのは「熊沢学の事件に責任を感じ、教授を退任する意向」「絵梨子に鴨居宛ての手紙を託す」というところまででした。

放送では、鴨居卓海(岡山天音)のほうから五十畑を訪ねていきます。五十畑は「妹さんの事件があったとき、加害者支援をしていた。その信念は今も変わらないが、被害者が失ったものは戻ってこない」と言い、教授職を辞めるのは「それが私のけじめだから」と答えます。そこで鴨居が返したのが、「僕は刑事を続けていって、過去の意味を変えようと思います」でした。

そのうえで鴨居は手紙を置いて帰ります。「僕は教授のことを恨んでいないです。だからやはりこの手紙は置いていきます」。中身が読み上げられる場面はありませんでした。恨んでいないから読まない、という返し方です。

鴨居が言った「過去は変えられないけど、その意味は変えられる」は、白石先生に言われた言葉だと本人が説明しています。第9話で絵梨子が鴨居に渡した言葉が、第10話で五十畑に返っている形です。そのあと鴨居は絵梨子に電話をして「会って良かった」「ありがとう」と伝えています。

第9話の答え合わせで、五十畑が絵梨子に託した「13歳の鴨居さんを抱きしめてやってほしい」を書きました。あの時点では五十畑から鴨居への一方通行だったんですけど、第10話では鴨居のほうから会いに行っています。第6話で問い詰めて、第8話で公開講座に行って、第9話で答えを知って、第10話で自分から会いに行く。4話ぶんかけて、鴨居が五十畑に向かう向きが変わっているのが、並べてみるとよく分かります。

退任については、本人が辞めるとはっきり言っています。ただし辞めたあとを見せる場面はまだありません。最終話のあらすじに五十畑の名前は出ていないので、ここは9月15日を待つことになります。

山崎創は最終話を待たずに出てきました(予想⑤の訂正)

本文で出した予想⑤は「山崎創(渡部篤郎)が動くのは第9話ではなく最終話」でした。第9話の答え合わせでは、第9話で動かなかったところだけを見て当たりにしています。ここを訂正します。

予想⑤の後半は外れです。山崎が動き出したのは最終話ではなく、第10話でした。第9話で動かなかったところは当たりですが、「最終話」と限定したぶんは外しています。

第10話の山崎は、まず河口真二郎(眞島秀和)の前に現れます。横浜のジムを調べて歩いていた河口を人気のない道で捕まえ、腹を蹴って首を絞め、「何を嗅ぎ回ってる?」「これは忠告だ」とだけ言って去っていく。かつての部下にやることではありません。

河口はすぐ夏海(小池栄子)に電話をして、「あの人は変わった。組の人間になったのか、薬でもやっているのかもしれない」と伝えます。夏海は「そんなわけない。追って」と返し、自分も現場へ向かいます。そして山崎の前に立って「係長」と呼びかけたときの返事が、「誰だ、お前」でした。

その直後、バイクで現れた男が拳銃で山崎を撃ちます。ここで第10話は終わりです。

この続きは、最終話のあらすじに公式が書いています。弾は貫通して重症は免れたこと、そして過去の記憶を失っていることです。「誰だ、お前」は、とぼけたのでも組の人間になったのでもなく、本当に分からなかったということになります。

脚本の井上由美子さんが「山崎創をめぐる最終話は特に力を入れました」と話していたのを、わたしは山崎が最終話まで出てこないという意味に読んでしまったんですけど、正しくは決着が最終話という意味でした。同じ一文でも、出番の話として読むか決着の話として読むかで、まるまる1話ぶん予想がずれます。ここは反省点です。

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闇カジノと紗耶香さんはこうなりました

もうひとつの筋が、横浜の闇カジノです。表向きはフィットネスジムとして営業していて、奥に部屋がある。経営には指定暴力団の祥仁會が絡んでいる、と公式に書かれています。第8話で元衆議院議員の事件に出てきたのと同じ組です。

張り込み中の夏海と河口の前に、フロアレディの紗耶香(中村里帆)が飛び出してきます。追ってきた運営の男・ユウジ(緒形敦)が力ずくで連れ戻そうとしたので、2人はその場でユウジを逮捕し、紗耶香を保護しました。

保護されたあと、紗耶香が絵梨子に話したのが、水商売で借金を作ってカジノに誘われた経緯と、「自分のことをクズだって思わないと死にたくなりそうだった」という一言でした。最初は「税金の無駄遣いだよな、こんなクズのために」と突き放していた人が、そこまで話す。絵梨子が返したのは「話してくれて、ありがとうございます」です。

河口のほうは単独で動いていて、中谷健人(味方良介)から「手を引いてください。上は気づいてますよ」と止められます。それでも「本部が山崎さんを捜さないなら誰が捜すんだよ。俺の上司は山崎さんだ」と言って行ってしまう。カジノがあったジムは、規制線を張ったときにはもうもぬけの殻で、防犯カメラの映像も残っていませんでした。

そして夏海が絵梨子に漏らすのが、「係長を捜すことより、カジノを摘発するより、紗耶香さんを守りたいと思った」です。犯罪被害者支援を10話かけてやってきたドラマが、最終話の直前で主人公にこれを言わせている。調べていて、うまい置き方やなと思いました。第1話から夏海がやってきたことが、元上司を捜す私情より前に出た形になっています。

最終話(9月15日)で公式に出ていることを並べます

最終話のストーリーは、すでに公式サイトに出ています。ここは予想ではなく、公式に書かれている事実だけを並べます。

項目公式に書かれている中身
山崎の状態弾は貫通して重症を免れたが、過去の記憶を失っている
署長の指示妹尾和馬(利重剛)が夏海に山崎の支援を命じ、様子を逐一報告するよう求める
刑事課山崎の捜査を自分たちでやると桑原(荒川良々)に進言するが「上の方針だ」と止められる
夏海田村貴子(戸田恵子)と絵梨子に発破をかけられ、絵梨子とともに山崎に会いに行く
山崎の戸惑いなぜ刑事だった自分が闇カジノで働いていたのか、思い出さない方がいいのではと口にする
夏海の答え「山崎さんが罪を犯したとは思っていない」と伝える
紗耶香絵梨子が支援を続け、取り調べに同席すると伝える
展開山崎のひと言をきっかけに、捜査が大きく動き出す

気になるのは署長の妹尾が「様子を逐一報告しろ」と求めているところです。支援を命じておいて、その中身を上へ上げさせる。第10話でも中谷が河口に「上は気づいてますよ」と言っていました。上が何を気にしているのかというところに、最終話の答えがありそうです。ここはわたしの予想です。

10話かけて被害者の側に立ってきた人が、最後に元上司を支援する側へ回る。しかも相手は記憶を失っていて、自分が何者だったのかも分かっていない。タイトルの「さよならノワール」が誰に向けた言葉なのかも、たぶんここで分かります。

まとめ:最終回は9月15日(火)よる9時です

・最終回は2026年9月15日(火)よる9時から9時54分(番組表は「#11」、公式サイトは「最終話」表記)
・前日の9月14日(月)よる9時54分から、6分間の直前みどころSPがある
・五十畑教授は退任を明言。鴨居あての手紙は、鴨居が読まずに置いて帰った
・山崎創は第10話で登場。河口を襲い、夏海の前で「誰だ、お前」と言い、バイクの男に銃撃された
・弾は貫通して重症は免れたが、過去の記憶を失っている(最終話のあらすじより)
・紗耶香は保護され、絵梨子の支援は最終話まで続く
・予想⑤「山崎が動くのは最終話」は、第10話で動いたので後半が外れ

この記事の予想は、第9話ぶんが5つのうち3つ当たり。そこに第10話ぶんの訂正が1つ入ったので、正直に書くと予想⑤は「第9話では動かない」の半分だけが当たりという結果になりました。放送前に書くと、当たったつもりのものが1週間後にひっくり返ることがあります。

最終回のあとに、もう一度ここへ答え合わせを追記します。第6話のあらすじを読み返したところから始めて、番組表と公式サイトを毎週見にいって書いてきた記事なので、最後まで見届けますね。読んでいただき、ありがとうございました。

【追記】最終話(9月15日)の答え合わせをします

2026年9月15日(火)よる9時に、『さよならノワール』の最終話(第11話)が放送されました。約束どおり、最後の答え合わせを書き足します。

使ったのは、フジテレビ公式サイトの最終話ストーリーと、放送直後に出たネタバレあらすじの記事2本です。2本で書き方が違うところは、両方に共通している中身だけを採りました。毎週照らし合わせてきた、めざましmediaの「あらすじ完全版」は、9月16日の朝の時点では最終話ぶんが出ていませんでしたが、同じ日の夕方に出たので、9月17日に照らし合わせました。違っていたところは、それぞれの項目に【9月17日追記】として足しています。

9月9日の追記で「最終回を待つ」と書いた宿題は6つありました。先に一覧で並べます。

最終回に持ち越した宿題最終話で分かったこと
五十畑教授が鴨居あてに書いた手紙の中身確認できた範囲では、最終話でも中身は出てきませんでした
五十畑教授は本当に退任したのか大学を去り、現場で被害者支援をする側に回りました
山崎創の記憶は戻ったのか戻らないままです。最後は本部で取り調べを受けることになりました
署長の妹尾が「逐一報告しろ」と求めた理由祥仁會とつながっていたのは山崎ではなく、署長本人でした
紗耶香さんと祥仁會の顛末紗耶香さんは署長の娘・妹尾葵でした。1か月後、署長と祥仁會の側が罪に問われています
タイトル「さよならノワール」の意味「誰の心にも闇はあって、さよならしようとしてもできない」という話でした

山崎創の記憶は、最後まで戻りませんでした

公式のストーリーに書かれていたとおり、夏海(小池栄子)の発案で、山崎創(渡部篤郎)は五十畑修(岡部たかし)と面談します。五十畑の見立ては「解離性健忘」。精神的な苦痛が大きすぎるときに、心が自分を守るために記憶を切り離す症状です。五十畑は絵梨子(北香那)に、無理に思い出させない方がいいと伝えています。

公式が「山崎のひと言をきっかけに、捜査は大きく動き出す」と書いていた、そのひと言が分かりました。署長の妹尾和馬(利重剛)が山崎のもとに顔を出したあと、山崎の口から出てきたのが「妹尾葵」という名前です。記憶はないのに、名前だけが浮かんだ。ここから一気に話がつながっていきます。

そのあと夏海は、山崎がいなくなった1年前のことを本人に話します。祥仁會を追っていた捜査の情報が、組の側に全部流れていたこと。自分は山崎との関係を疑われて刑事を辞めさせられたこと。そのうえで口にするのが「私は人生の一部を失ったままです」でした。山崎を探し続けてきた理由を、夏海が本人に向かって言葉にした場面です。

決め手になったのは、山崎の部屋から見つかったデータです。祥仁會を立件できるだけの不正の証拠が、山崎の部屋に残っていました。

なぜ闇カジノにいたのか
刑事の河口真二郎(眞島秀和)が、祥仁會の不二仁(浅野和之)にぶつけた見立てはこうです。1年前に山崎を殺そうとしたが殺しきれず、捜査情報も見つけられなかった。そこへ山崎が記憶を失ったので、いつか情報が出てくるかもしれないと手元に置いてカジノで働かせていた。不二仁はとぼけています。本人が認める場面はないので、これは河口の見立てとして読んでください。
「誰が撃ったのか」は分かりませんでした。第10話のラストでバイクの男が山崎を撃ちましたが、その男が誰だったのかは、確認できた最終話のあらすじには出てきません。組の側の人間と読むのが自然ですが、書かれていない以上、ここは分からないとします。
【9月17日追記】9月16日に出ためざましmediaの完全版では、事件の直後に出頭した犯人が「個人的な恨みで山崎を撃った」と供述したと書かれています。名前は出ていません。河口は、闇カジノの存在を隠すために山崎が襲われたと見ています。あわせて、山崎が記憶を失ったのは祥仁會の手で拷問されたためではないか、という報告が桑原課長に上がった場面も完全版にありました。

最後に、夏海と河口が山崎の家を訪ねます。記憶のない山崎は、自分がどんな刑事だったかを聞いたうえで、忘れることもそう悪くないと思った、と話します。そして夏海に「さようなら」と言って、本部の取り調べへ向かいました。記憶は戻らないまま、山崎の話は終わります。闇カジノで働いていたことは、記憶がなくても罪に問われる可能性がある、というところまでで幕です。

署長が「逐一報告しろ」と言った理由(予想の答え合わせ)

9月9日の追記で、わたしは署長の妹尾が「様子を逐一報告しろ」と求めているところが気になる、と書きました。「上が何を気にしているのか、というところに最終話の答えがありそうです」と。

答えは、祥仁會とつながっていたのは山崎ではなく、署長の妹尾本人だったです。娘のことで組に脅され、警察内部の捜査情報を流していた。1年前、山崎の捜査が全部筒抜けになっていたのは、ここからでした。取調室で刑事課の面々に問い詰められた署長は、つながりを否定せず、警察を守るためにやったことだと開き直ります。

この予想は、半分当たりで半分外れです。
「報告を求めた理由に最終話の答えがある」は当たりでした。ただ、わたしは「上」を本部や警察組織の側だと思って書いています。気にしていたのは組織ではなく署長本人だったので、そこは外れです。

ひとつ正直に書いておくと、署長が報告させた理由そのものを説明するセリフは、確認できたあらすじには出てきません。山崎の記憶が戻って自分のことが出てこないかを見ていたかった、と読むのがいちばん筋が通りますが、ここはわたしの読みです。

並べ直してみると、伏線はちゃんと置いてありました。第10話で中谷(味方良介)が河口に言った「上は気づいてますよ」。最終話で桑原課長(荒川良々)が刑事課を止めた「上の方針だ」。どちらも「上」としか言っていません。「上」がそのまま署長のことだったと分かると、2つのセリフの聞こえ方が変わります。

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紗耶香さんは、署長の娘・妹尾葵でした

山崎が口にした「妹尾葵」を刑事課が調べると、署長の娘の名前でした。写真を確かめると、支援室が守っていた紗耶香(中村里帆)その人です。

紗耶香さんは自分が妹尾葵だと認めて、1年前のことを話します。何年も会っていなかった父親から連絡があり、娘が闇カジノで働いていることをネタに、祥仁會からゆすられていると言われた。父は助けに来てくれると思っていた。でも来なかった。第10話で「自分のことをクズだって思わないと死にたくなりそうだった」と言っていた人の、その理由がここでした。

1か月後の場面では、署長も、祥仁會の不二仁会長も、罪に問われる側に回っています。紗耶香さんは働かされていた側なので、逮捕はされていません。ただ、自分の父親を訴える側に立った傷は深いと、夏海たちが気にかけています。

第10話で夏海が言った「係長を捜すことより、カジノを摘発するより、紗耶香さんを守りたいと思った」を、9月9日の追記で「うまい置き方」と書きました。最終話を並べてみると、守りたいと思った相手が、そのまま事件の中心にいたことになります。元上司を探す話と、目の前の人を支援する話が、最後に同じ場所へたどり着く作りでした。サブタイトルの「繋がる2つの事件」は、ここのことです。

五十畑教授は大学を去りました(手紙の中身は出てきませんでした)

第10話で「それが私のけじめだから」と言った五十畑は、最終話で本当に大学を去り、現場で被害者支援をしていくことになりました。辞めたあとを見せる場面が、ちゃんと用意されていたことになります。

去り際に五十畑が絵梨子に残したのが、「黒木さんについていきなさい。彼女は闇を知っている」という言葉です。加害者支援から被害者支援へ移った人が、最後に弟子へ「闇を知っている人のそばにいなさい」と言う。第9話で分かった五十畑の20年を知っていると、軽い一言には聞こえません。

鴨居あての手紙の中身は、分からないままです。確認できた最終話のあらすじには、手紙が読まれる場面は出てきません。第10話で鴨居が「僕は教授のことを恨んでいないです」と言って置いて帰ったところで、手紙の話は閉じていたと読むのが自然ですが、ここはわたしの読みです。めざましmediaの完全版に手紙が出てきたら、ここに書き足します。
【9月17日追記】9月16日に出た完全版でも、手紙が読まれる場面はありませんでした。手紙の中身は最後まで明かされないまま、で確定です。

鴨居卓海(岡山天音)は、最終話では絵梨子と並んで話す場面に出てきます。その会話が、次に書くタイトルの答えでした。

タイトル「さよならノワール」の意味が分かりました

「ノワール」はフランス語で「黒」のことで、このドラマでは人の心の闇を指しています。最終話で「さよなら」が出てくる場面は、大きく2つありました。

場面中身
山崎の家記憶のない山崎が、夏海に「さようなら」と言って本部へ向かう。夏海にとっての「闇」だった1年前の事件に、区切りがつく
署の長椅子鴨居が「誰の心の中にも闇はある。さよならしようとしてもできない」と話し、絵梨子が「無理にさよならするのは、自分の心の一部を殺してしまうことかもしれない。だから今の時間が大切」と返す

9月9日の追記で、わたしは「タイトルの『さよならノワール』が誰に向けた言葉なのかも、たぶんここで分かります」と書いていました。

これも半分当たりで半分外れです。最終話でタイトルの意味が分かったところは当たりです。ただ、答えは「誰か1人に向けたさよなら」ではありませんでした。闇にはさよならできない、無理にしなくていいという話だったので、「誰に向けた言葉か」という問いの立て方そのものが外れでした。

ここから個人的な話をさせてください。

このドラマの記事は、第6話のあらすじを読み返したところから書き始めて、番組表と公式サイトを毎週見にいってきました。タイトルに「さよなら」と入っているので、わたしはずっと最後に何かと別れる話だと思い込んでいたんです。鴨居が妹の事件と別れるのか、夏海が山崎と別れるのか、どっちなんだろう、と。

ところが最終話で出てきた答えは「さよならしようとしてもできない」でした。調べていて、ここで一回手が止まりました。11週かけて「さよなら」を探していたのに、最後に言われるのが「できない」なんですよね。悔しいというより、もう笑ってしまうくらいきれいに外されました。

でも並べ直してみると、そう言われても納得するしかない流れでした。鴨居は20年前の事件を「過去は変えられないけど、その意味は変えられる」と言って抱えたまま刑事を続けることにしたし、紗耶香さんは父親を訴えるという傷を持ったまま次へ進むし、山崎は記憶が戻らないまま自分のしたことに向き合います。誰も闇を消していないのに、全員がちゃんと次の場所へ動いている。それを最後に絵梨子が「今の時間が大切」とまとめる形です。

もうひとつ、並べていて気づいたことがあります。主人公の名前は黒木夏海です。ノワールが「黒」なので、偶然かもしれませんが、闇を知っていると言われた人の名前に「黒」が入っていることになります。狙ったものかどうかは作った人にしか分からないので、ここは気づいたことを置いておくだけにします。

ラストは、いつもの中華料理店で夏海と絵梨子が食事をしていて、夏海が「支援するって言ってるけど、私たちの方がこの仕事に支えられているよね」と話します。そこへ次の事件の連絡が入って、2人で現場へ向かうところで終わります。終わる話ではなく、続いていく仕事として閉じたところに、このドラマらしさがあると思いました。

まとめ:さよならノワール最終話の答え合わせ

・最終話(第11話)は2026年9月15日(火)に放送され、全11話で完結
・山崎創の記憶は戻らないまま。最後は夏海に「さようなら」と言い、本部で取り調べへ
・「捜査が動く山崎のひと言」は「妹尾葵」という名前だった
・祥仁會とつながっていたのは、署長の妹尾本人。娘のことで脅され、捜査情報を流していた
・紗耶香さんは署長の娘・妹尾葵。逮捕はされず、1か月後に署長と祥仁會の側が罪に問われる(完全版では「妹尾と不二は逮捕され」と書かれている)
・五十畑教授は大学を去り、現場で被害者支援へ。鴨居あての手紙の中身は出てこなかった
・山崎を撃った人物は、完全版では「事件の直後に出頭した犯人」で、動機は個人的な恨みと供述(名前は出ていない)
・タイトルの答えは「誰の心にも闇はあり、さよならしようとしてもできない」

最終話ぶんの予想は2つで、「署長が報告させる理由に答えがある」も「タイトルの意味がここで分かる」も、半分当たりで半分外れでした。どちらも「答えが出る場所」は合っていて、「答えの中身」を外しています。第9話ぶんの予想5つ(3つ当たり、予想⑤は後半を訂正)と合わせると、場所は読めても中身までは読めない、というのが11週追いかけたわたしの成績です。

最終回の日付のほうは、さよならノワールは何話までかを予想した記事で本命に置いた「9月15日(火)・全11話」がそのまま当たりました。火曜9時の枠は、10月から坂口健太郎さん主演の『kiDnap GAME』が始まります。

『さよならノワール』の記事は、これで完結です。めざましmediaの完全版は9月16日に出たので、手紙の場面と撃った人物を確かめて、それぞれの項目に9月17日付で書き足しました。長いあいだ読んでいただき、ありがとうございました。

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